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東光寺の日々

東光寺の暮らしのなかから創作される、詩歌や散文。

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あやにかなしき

YANN TIERSENの
NAVALという
ピアノの音が
やさしく耳朶をなでる

明日は正月なので
すこしばかり
お気に入りの日本酒に
唇を触れて気分を新たにする

餅つきも
本堂の護摩壇の準備も終えたので
マックを相手に
移ろいゆく欺瞞の多いネット世界を
垣間覗いている

薔薇の花を書いた詩があって
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  そうびによせる

 薔薇ありて
 霜降りかかる
 庭に咲く

 薔薇ありき
 自ら持ちし
 鋭き棘が
 己を刺すか

 薔薇が身に
 訪なうものあり
 美しきが故に
 自らがまねく
 罪過のごとく

音楽のリンクがあって
そこをクリックして流れてきたのが
YANN TIERSENのNAVAL

聴きながら
つのってくる悲しさは
胸に宿っている記憶のせいではないだろう
いまこのときがいちばん悲しいのかもしれない

この曲は
近く公開される
鉄屑拾いの物語という
映画の冒頭から流されるという

私には鉄屑を拾って
警官に誰何されたりしながら
一家の手助けをしていた
子供の時代があって
バケツに拾った鉄屑の重い感触は
いまもずしーんと手のひらに残っている

砲兵工廠の跡地で
アパッチ族が活躍したころには
ぼくの鉄屑拾いは終わっていたが
朝鮮戦争がはじまったので
ぼくらは鉄屑拾いで
いのちのいくらかをつなぐことができたのだ

靖国参拝の総理の暗愚
辛酸を嘗めないでいきる人種には無縁の
世界平和

やがて
来るであろうか
ふたたび
あのような暗黒のなかから
立ち上がらねばならない時代が

東光寺山は
明るい日差しに包まれて
小鳥の声は
やさしくきこえてくるが
山の主は
ピアノの音色に耳をかたむけ
過去へと誘われる











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