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東光寺の日々

東光寺の暮らしのなかから創作される、詩歌や散文。

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共生浄土

お盆には
東光寺のただ一軒だけの檀家さんに
今朝ほどお参りしてきた

八月はパン工房もお休みにするので
開腹手術からかなり立ち直ってきた家内も
暑いから止したらというのに
昨日ほど蒸し暑くないし
木陰だから掃除が気持ちがいいなどといって
庭の枯れ葉を掃き集めている

朝には
玄関の外灯を目指して
カブトムシが飛んできて群れていたりすることもあって
それを目当てに
東光寺山へあがってくる子供たちもいる

昨夜は座敷へ痩せたトンボが飛来してきて
コサナエトンボだと思うが
ひとしきり部屋を飛翔してから
見えなくなった

寝ようかと思って
布団に横になったら
にぎやかな羽音がして
熊蝉が枕元に置いてある碁盤に止まった

これはいかんと
素手で捕まえると
蝉の声で大騒ぎをした
そっと廊下の網戸を開けて放すと
ジッツーとなきながら闇夜に飛び立った

布団に横たわってしばらくすると
台所に何かが落ちる音がして
羽音がやかましい
また電気をつけてしらべてみると
雌のカブトムシが
仰向きになってもがいている
こいつは起き上がれないんだよなと思いながら
手で掴もうとすると
手足の棘が痛くて素手では敵わない
台所のおたまで掬って闇夜の庭に出してやった

目覚めて
台所の明かりをつけると
昨夜のトンボが
蛍光灯の端っこに止まって眠っている
こんなふうにトンボが眠ることを教えてくれたのは母で
ぼくが五歳のころ
目まいをさせてトンボを捕まえようと
人差し指をぐるぐる右に回しながら
トンボに近寄っているぼくを見て
通りかかった母が
眠ってるんだからそんなことしなくてもといいながら
ほら!と造作なく捕まえてくれた

今朝のトンボも熟睡しているらしく
羽をもって捕まえても動きもしない
脚に触れると
にわかにじたばたした
網戸のそとに放してやって
今日のいちにちがはじまった

檀家にお参り
帰ってから
床の間の生け花を眺めながら
ゆりのきのお香を聞く
山帰来は水切りなどしなくても
けっこう長持ちで
なまけものの生け花には似合ってる



sankirai
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| 東光寺山博物誌 | 12:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑















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