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東光寺の日々

東光寺の暮らしのなかから創作される、詩歌や散文。

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原野

なべての源は
荒れ野にあって
人はそこからはじまる

ぼくはそこを原野と呼んであこがれた
無は荒れ野か
群衆の屯する都会こそ荒れ野であって
無きかに見える原野にこそ
すべてがあるのだろう

荒れ野に育つ不信
それなくしては発芽しない詩
虚無の原野から自生するもの

考えるすべも
書くすべも覚えた虚無のひとは
荒れ野にしか憩えない

無数にあって滅多にないもの
そんな原野を
いまも歩んでいて
やがて小暗き森にさしかかる

詩は
こころに小暗き森をもつひとが書く

暗闇の向こうにあるものは
とっくに見透かしていて
見えないものに哀しむのではなく
見えることの哀しみが
すべてを超えている

眼を閉じて森のなかに佇つ
詩は足下から
胸に
悪寒のように這い上がり
両の目から
液体となって
したたり落ちてくる

forest.jpg


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