東光寺の日々

東光寺の暮らしのなかから創作される、詩歌や散文。

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きらら (ソネット)

きららという言葉がある
メダカの卵もきららたるものだが
ぼくが覚えたきららの実態は
下着の縫い目に産み付けられた虱の卵だ

きららという名の米があった
敗戦後の混迷期に
虱の卵をきららと呼んでいたぼくは
なんだか納得し難かった

ガラスの器の底に
一塊のきららが沈んでいて
子細に観察する

メダカの卵のきららから孵化したのは
全長2ミリ胴体は0.3ミリほどか
透明なガラスの底にへばりついて蠢いている


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