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東光寺の日々

東光寺の暮らしのなかから創作される、詩歌や散文。

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暖かい

楽健法など
まだ知らなかった
三十路にさしかかった頃
肩こりがあったりして
ときどき指圧や
鍼灸を受けに行った
路地の奥まったところに
その家はあって
目の不自由なご主人が指圧を
鍼灸は丸顔の明るい声の
その人の奥さんがやってくれる
指圧をしながら
世間話をしたりもするが
背中を押すときに
押しては跳ね上げるように
親指を離す動作を
指圧を受けながら
僕は推し量っていた
微妙な間合いがあって
吐く息と吸う息が
指の動きに
流れるリズムとなって
僕の体内にも伝わってくる
終わるときに
手のひらを
ぼくの背中に
羽毛のようにそっと置く
じわっと沁みてくる
暖かさが
五十年経ったいまも
背中に残ってる
あの感触をと思いながら
今日も楽健法をする



IMG_2219.jpg

「楽健法だより」第1号 巻頭詩



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