東光寺の日々

東光寺の暮らしのなかから創作される、詩歌や散文。

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微熱

 微熱

思い出すだに
腹立たしいなんてことが
人生にはままある

梅田のある地下駐車場に車をとめて
時計を見ながら一時間以内に戻って料金所にいったら
三十代半ばの男が
一分超過しているので一時間扱いにはできませんという
私は出口に車を止めたまま
鍵をかけて一時間そこへ放置すべきだったが
いわれるままに四百円を払って出てしまったのであった
三十数年昔のことだが
いまもって自分が一分を争わず支払ったことに腹が立つ

ネパールの通関のときに
金属のものはもっているかと係がいうので
腕時計を見せると
はずして籠にいれろという
籠にいれて
携帯電話はいいのかというと
それは出さなくていいから機械を通せという
ぼくは探知機をくぐって向こうへ入ったが
時計がこちらにやってこない
籠にいれた時計を返せというと
不審な顔をして
見当たらないから自分で見てこいという
いれろといった係の男に
時計はどこへやったと聞くと
お前さんが鞄にいれていったではないかとしらじらしい
こいつがどこかへ隠したにちがいない

警官数名と上官みたいなのがやってきて
調べるから待てという
ぼくの荷物を再調査し
早くに通関がすんでいる家内を呼び入れて荷物を調べ
僕を追い越して通関した客を数名呼び戻して
厳密に身体検査をやっている

ぼくが入れた籠に後の客が荷物を入れ
持っていったかも知れないという判断のつもりか
むくれて抗議することもならず
インド人のグループが調べられた

半時間以上調べたふりの結果
係の警官みたいなのを全員集めて整列させ
この通り厳密に調査したが
あなたの時計は出てこなかった
今後出てきた場合は
電話するのでご名刺をいただきたいという
見つけるのはインポシブルだといったら
礼儀正しい所長らしいのが
笑顔をかえしてきた

今日微熱があってけだるいのは
なくなった時計にこだわったからではなく
埃のひどいカトマンズを
友人の忠告を無視して
マスクをかけないで動きまわったからだろう
旅の疲れは終わってから二日目に起こるものだ









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「微熱」

「微熱」

赤々と夏の残像ゆらめいて気だるさを噛む微熱の季節

| momokiki | 2012/08/27 20:49 | URL |















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