東光寺の日々

東光寺の暮らしのなかから創作される、詩歌や散文。

2015年05月 | ARCHIVE-SELECT | 2015年07月

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俄雨

東光寺山と向かい合う
三輪山に
金色の光背が現れ
台所の窓ガラスが茜になり
部屋に
オーロラのような光が満ち
空間が
不意に
ひろがって見えた
紅葉の向こうの空が
黄金色に染まったら
大粒の雨が沛然と落ちてきた
虹だ
と少女が
嬌声をあげて
庭にとびだした
三輪山の麓から
談山神社の鳥居のあたりへ
丸い太鼓橋の虹がかかって
虹の内側はすっかり黄金色だ
鳥見山が
覗き絵のように黄色く
ぼーっと目の前に浮かんでいる
雨が小降りになって
虹が二筋に増え
足元まで
黄金色がひろがってきた
天地は
束の間の
魔術のように
あたりを染めて
ぼくらのこころを
じわっと暖かくしてくれる
さっきまではにかんでいた少女が
笑顔を見せ
白い歯が光った
裏庭に回ってみると
太陽は
五色の雲を流しながら
落ちて行く
虹は
根元だけ残して
鳥見山の影は
いつもの色どりを
取り戻していた

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| 東光寺山博物誌 | 22:24 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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捏ねる

ゆっこ先生が怪我入院でいないので
今回の合宿はなにかと大わらわだ
今夜の夕食にと
ぼくは五キロほどの
パン生地を捏ねる
昨夜仕込んだ
リンゴナガイモニンジンゴハンのパン種は
快適な醗酵ぶりで
アルコールの匂いがたち
ぶくぶくと気泡を吹き出している
楽健法の交代時に
小麦粉を四キロ
山勘の塩と砂糖と胡麻油をいれ
パン種と水も山勘で加え
四十五センチの大鍋で
混ぜ合わせて捏ねていく
どさっとテーブルに取り出して
両手で持ち上げて叩きつける
三つに分割
三人で空中回転させながら
ドウが出来上がっていく
大きなボールにドウをいれ
黒いビニール袋にいれて
裏庭に日向ぼっこさせてやる
楽健法を終えて
ドウを取り出し
百五十グラムほどに分割し
丸めて麺棒で伸ばして
ホットプレートとフライパンで焼き始めた
二十数枚のナン
残りにドウを
五十グラムほどに分割し
三十数個の
パッコーラと呼んでいる揚げパンにした
胡麻油に浮かんだドウは
ぷくんと膨れ
鍋のなかでせめぎ合って
狐色に仕上がっていく
別の大鍋では
ざくざくと大まかに切られた野菜たちが
煮たって踊り
野菜カレーが仕上がった
五観の偈をお唱えして
夕食となった
食べ終わったころ
入院中のゆっこ先生から電話がかかり
合宿の状況を話すと
ふふふと笑って
感想は聞けなかった



IMG_4009.jpg

| 東光寺山博物誌 | 22:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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