東光寺の日々

東光寺の暮らしのなかから創作される、詩歌や散文。

2013年05月 | ARCHIVE-SELECT | 2013年07月

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過ぎ去った日に

  過ぎ去った日に

ぼくが買ったはじめての
車のことを 
いまでも思い出す
1965年の春
ヒルマン・ミンクスの古い車

イギリス系の外車だけれども
中古車屋のおじさんは
80キロ以上は保証できない
スピード出すなと
ぼくに忠告して
11万円で
車を置いていった

がたがたしている
履歴不明の車は
錆はあったが
無傷の外車
ワックスかけて光らせた

出来たばかりの
名神高速
走ってみないわけにはいかず
友達乗せて
走っていった

アクセル踏むと
車はふるえ
メーター見ると
90キロ
おーなんたる感激
ぼくはさらにアクセル踏んだ
あれから何年経ったのか
何台くるまを買ったのか

いまでもときどき思いだす
おんぼろ車に
ワックスかけて
アクセル踏んで走ったことを


Hillman2.jpg


Hillman1.jpg
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六月

  六月

ある日
きらめくお日さまの下で
緑の葉がきらきらひかる公園で
ぼくらはであった
きみはベンチで
本を読みながら涙を流し
通りかかったぼくが
きみの前に影を落とした
ぼくを見上げた涙の目が微笑み
横に座らない
とその目がいった
ぼくは座らないで空を見上げた
雲が流れている
なにを話していいのかわからないが
ふたりとも流れる雲を目で追った
そのときこころが触れ合ったのか

きみはぼくを
ぼくはきみを
こころにとどめて
なにもいわないまま別れていった

いつかまた会えるだろうか
ときどき公園のベンチに
いるかも知れないと
なんどか行ってみた

ベンチにはいつもだれもいない
微笑みもそこにはない
見上げる空には
雲が流れている

もしも
もういちど出会えたら
どこかへ
一緒に行こう

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夕日の落ちる前に

夕日の落ちる前に


夕日の落ちる前に
歩いて行こう
あの人が待ってる場所へ

泣きたくても
笑いたくても
わたしは行こう
夕日の落ちる前に
あの人がいるところまで

そよ風が吹いても
激しい風が吹いてきても
私は行こう
夕日の落ちる前に
あの人が待っているところまで

愛していると
いわれたわけではない
ただ微笑んでいただけ
風に舞う落ち葉のように

さよならもいわないで
優しい
笑顔を
わたしに向けて

じゃあまたね

といったあの人の声に向かって
わたしは歩いて行こう
夕日の落ちる前に

ほんとうに
いいのだろうか
夕日の落ちる前に
わたしが歩いて行っても

そんなことを思いながら
石のように
わたしは動かず
三倍も大きく見える
夕日を眺めている

でもやっぱり
夕日の落ちる前に
あの人のところへ歩いて行こう


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