東光寺の日々

東光寺の暮らしのなかから創作される、詩歌や散文。

2012年07月 | ARCHIVE-SELECT | 2012年09月

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俳句と短歌と現代詩

 俳句と短歌と現代詩


五七五
五七五七七
決まりなし

俳句と短歌と現代詩の定義がこれか

奴隷の韻律などと小野十三郎がいったのは
五七五と五七五七七のことだが
韻律の語呂の良さに乗せて
俳句や短歌を詠めば
際限もなく
一夜に千も詠むひともいるが
五七五をやめて
自由に書いてといわれたら
たちまち書けなくなるかも知れない

なにかにとらわれると書けるひと
とらわれると書けないひと
ひとはさまざまだが
自由自在というのは
いったいなにか
ときおり自問することもあるが
技巧とか
慣れとかではないことはたしか

このごろ私は
書くのに苦しんだりはせず
かといってさほど楽しいわけでもないが
自分と向かい合って
俳句は詠まないが
短歌と詩を
交互に書いたりしている


庫裡の襖へどこから来たのか

 どこから座敷へ入ってくるのか 2012年8月28日午後撮影







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| 東光寺山博物誌 | 19:47 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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微熱

 微熱

思い出すだに
腹立たしいなんてことが
人生にはままある

梅田のある地下駐車場に車をとめて
時計を見ながら一時間以内に戻って料金所にいったら
三十代半ばの男が
一分超過しているので一時間扱いにはできませんという
私は出口に車を止めたまま
鍵をかけて一時間そこへ放置すべきだったが
いわれるままに四百円を払って出てしまったのであった
三十数年昔のことだが
いまもって自分が一分を争わず支払ったことに腹が立つ

ネパールの通関のときに
金属のものはもっているかと係がいうので
腕時計を見せると
はずして籠にいれろという
籠にいれて
携帯電話はいいのかというと
それは出さなくていいから機械を通せという
ぼくは探知機をくぐって向こうへ入ったが
時計がこちらにやってこない
籠にいれた時計を返せというと
不審な顔をして
見当たらないから自分で見てこいという
いれろといった係の男に
時計はどこへやったと聞くと
お前さんが鞄にいれていったではないかとしらじらしい
こいつがどこかへ隠したにちがいない

警官数名と上官みたいなのがやってきて
調べるから待てという
ぼくの荷物を再調査し
早くに通関がすんでいる家内を呼び入れて荷物を調べ
僕を追い越して通関した客を数名呼び戻して
厳密に身体検査をやっている

ぼくが入れた籠に後の客が荷物を入れ
持っていったかも知れないという判断のつもりか
むくれて抗議することもならず
インド人のグループが調べられた

半時間以上調べたふりの結果
係の警官みたいなのを全員集めて整列させ
この通り厳密に調査したが
あなたの時計は出てこなかった
今後出てきた場合は
電話するのでご名刺をいただきたいという
見つけるのはインポシブルだといったら
礼儀正しい所長らしいのが
笑顔をかえしてきた

今日微熱があってけだるいのは
なくなった時計にこだわったからではなく
埃のひどいカトマンズを
友人の忠告を無視して
マスクをかけないで動きまわったからだろう
旅の疲れは終わってから二日目に起こるものだ









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帰山

 2012年8月25日午後撮影
帰山蛙

 帰山


寺に外出から帰ってくることを
帰山というが
昨日ネパールから帰山して
重いバッグが持ち上げられまいと
空港から乗ってきたタクシーに
東光寺山の天辺まで別路であがってもらった

車中でネパールの現状や感想を
運転手と談笑しながらドライブしてきたので
二十五キロを超える旅行鞄を
お持ちいたしますと
運転手さんは
庫裡まで荷物を運んでくれた

昨夜は熟睡
七時に目覚めたが
瞼が離れなくて目が開かない
しばらく座って
目をすっきりとあけてから沐浴した

知人から電話があって
カマキリとドストエフスキーの共通性について話したあと
カマキリがいたら写してみようかと
カメラを持って庭に出てみると
クロサギに襲われて避難していたのだろうか
なじみのいちばん大きな蛙が
ぼくを見上げて待ち受けていた
おおなんたる感激
いなくなってもうもどらないのかと思っていたので
お前も無事で帰山したのかと
声をかけたら
そっけなく
ぽしゃんと水没した













| 東光寺山博物誌 | 13:19 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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伝授

 伝授

ネパールのパタンという街へやってきたのは
数回目だろうか
はじめてきたころと
かわらない佇まいもあるが
二十年以上の歳月をへだてて
ひさかたぶりに見る街は
より朽ちた気配があり
なにかを追っかけて
多忙になった人々の動きが
車やバイクで欲望の残滓を吐き出して
救いがたく街を覆っている

マッサージと
楽健法の看板をかけた
寅吉さんの家には
聾唖の若い男子が数名働いていて
この人たちに
楽健法と護身法などを伝授することとなって
この街へ老夫婦の私たちがやってきた

干支を口ずさみながら
指折り数える
タオの護身法や
おんとんばざらこく
という息災呪を伝授すると
口を利かないはずの聾唖の青年たちが
一心に口を開いて
言葉を出し始めた

明るい笑顔で
私の口の動きを観察しながら
声をだす聾唖の若者たち
笑顔に応えて口を動かしながら
目がうるみそうになるのをこらえこらえ
タオの護身法を伝授する




伝授2




干支

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異空間

サンセットビューホテル庭園


 煉瓦の街

たとえば倉敷での
煉瓦で作られた建物の雰囲気は好きだが
どの家も煉瓦で作られている
カトマンヅでは
日本の煉瓦とちがった粗笨な煉瓦で
まるで質感がちがっている

数本の鉄筋を入れたセメントの柱をたてて
たくさんの竹を支えに
セメントの梁を造り
天井と二階になる床を造る
二階の床が固まると
柱を継ぎ足して固めて
二階の天井になる三階の床をつくる
これを繰り返してかなり高層にまでもちあげていく
柱の間に煉瓦をセメントで積み重ねて壁を造る
じつに雑に作られている家だが
壁ができるとひとが住める
二階から上は柱と床だけしかできていない家に
何年も前から暮らしてる人もいる
金ができれば続きにとりかかるつもりのようだ

家の前の道路は煉瓦を並べたり
地道のままの道路で
雨季には地面より水たまりのほうが広く
人も車も
地面をよりわけながら通っていく
この悪路をタクシーで走ると
揺られまくって身体を揺さぶられるので
ネパールの悪路を楽健ロードと名付けることにした

サンセットビューホテルは
数年がかりで
日本の庭師が造った庭園がひろがり
門をはいれば
樹木が迎えてくれる別天地で
混沌の煉瓦の街を見下ろしながら
夕日の沈むの眺める

烏が鳴き
雀が手すりに来て止まり
ブーゲンビリアの赤が
夕日に染まるころ
煉瓦の街も
混沌の喧噪も
夕日は朱に染めあげて
人間の営みの哀しさを思ったことも忘れて
ぼくもまた朱に染め上げられていく

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| | 10:11 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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今朝
カトマンズの
サンセットビューホテルの杜で
二十数羽の烏たちは
見解の相違で
一本の大木の天辺に寄ってきては
論争し
どこかの国会議員のように
いがみ合って
羽音も高く
左右に別れて飛び立ち
また舞い戻ってきて
怒鳴り声を張り上げている

コーヒーを静かに飲みながら
黙想している僕の静謐さとはほど遠い
品格のない烏たち

やがて意見がまとまったのか
三々五々飛び立って
かれらの議論が聞こえなくなった

コーヒーを飲み干して
ぼくも間もなく
街へ出よう




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| | 11:42 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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カオス

 カオス


煉瓦を積み上げて作られた商店街の家並みは
公有地にはみ出して建てられていて
王国が瓦解してできた現政府は
公有地にはみだした部分を取り壊して
道路を拡張することに取りかかっている
自分で家を壊して引っ込めなければ
政府はその費用の三倍を徴収するとか

カトマンズの街は
至る所で煉瓦が崩され
改築工事をしている

崩されて積み上げられた煉瓦や瓦礫で
狭くなった道路に
車が走り
その数倍のバイクが群走する
交錯して走行する道路には秩序なく
クラクションが鳴り続け
土煙と排ガスで
息もし難い空気のなかへ
人々は蝟集し
走る車を押しのけてひとが歩行し
横断している
追い抜き
追い越される

彼らはどこから来て
なにをしてきて何処へ帰るのか

そんな混沌の空気のなかで
タクシーに乗っている見知らぬ旅人の僕と目が合えば
小首を傾いで笑顔をくれたりする

20年ぶりに訪れた商店街も
車とバイクとひとびとの
あまりの混雑に歩くこともままならず
見知ったはずの店も見つからず
降り出したスコールの激しさにあわてて駆け込んだ店で
雨宿りの謝礼ではないが
お土産用のアクセサリーを買い込んだ


サドゥ













| 東光寺山博物誌 | 00:49 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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ネパールへ

 カトマンヅ到着

トランジットの広州では
行く先が加徳満都と書かれてあった
中国の飛行機はあまり良くない
などという忠告もうかがったが
菜食を乗る前に申し出ると
駆け回って対応してくれた若い女性が
うまく手配してくれて
機内食は菜食を配膳された

関空から広州への機内食はまずかったが
広州から加徳満都への機内食はかなりおいしくて
飛行機も真新しく
サービスも行き届いていて
私は水だけにしたが
ワインも気前よくふるまわれ
笑顔もつくりものではなかったようだ

日本時間では深夜2時すぎ
3時間15分時差の
カトマンヅに舞い降りた

ビザの手続きも
担当の事務官がてきぱき書き込んでくれて
かなり老人扱いされた感じだが
敬意をもって扱われているともいえた

大きな鞄を扱い兼ねていると
かたわらの男がカートに積み込んで
出口まで押してくれたが
途中でたちどまって
チップを要求され
10ドル紙幣を財布からとりだして
一枚渡そうとしたら
さっと2枚もっていかれた
















| 東光寺山博物誌 | 11:38 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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襲撃

 クロサギ

駐車場から東光寺山を見上げると
栗やクロガシより大きな合歓の木が
駐車場にはみだして枝をひろげ
いつも同じクロサギが一羽
合歓の木の決まった枝に羽を休めて
下界を見おろしている

一昨日から
蛙が見えなくなって
外出中なんだと思っていた

火鉢池のそばに
羽ペンにも使えそうな
大きな羽がいちまい落ちていた
カラスではなさそうな灰色の羽で
どうしてここに落ちているのだろうとおもいつつ
その羽を拾った

一昨日
火鉢池の水草が
片側に寄せられていたので
猫か狸が蛙を狙ってかき回したのだろうか
と思ったが
拾った羽を手にしながら
蛙を襲撃したのは
この羽を残した奴の仕業なんだと
今日になって気づいた

三匹の蛙は
襲われて逃げて帰ってこないのか
クロサギの胃袋で消化されてしまったのか

私が片寄った水草をもとに戻すと
蛙のいない水中から
死んだメダカがいっぴき浮かび上がってきた

































| 東光寺山博物誌 | 18:44 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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よわい

  よわい

弱いではなく齢のことだが
七十路なかばになると
このよわいに達しないで
いけなくなった知人も多くあって
逆らえないことと
逆らわないこと
逆らっても詮無きこと
逆らわねばならないこと
などが見えてくる

今朝は熊蝉の数がうんと増えて
耳を圧するばかり
この鳴き声には
こどものころからあこがれがあって
生家の前の校庭の
コブだらけのポプラにとまる熊蝉を
自作の網で捕らえようと追っかけたものだ

今日はまだヒグラシやカナカナは鳴かない
熊蝉の賑やかさには哀感は伴わず
こどもころのように
捕まえたいとは思わないが
熊蝉の鳴き声に
こどものころの思い出世界に引き戻される

昨日から火鉢池の蛙は出かけてて
メダカが泳いでいるばかり

メダカに餌をやったほうがいいのだろうか
パンでもちぎって入れてみようか
などとなんどか考えたのだが
火鉢池の宇宙には
ちいさなメダカのえさが自生してるかも知れず
おととい
えさやり過ぎて水の濁った夢をみたので
まだパンの切れっ端は
メダカにやらずにいる
















| 東光寺山博物誌 | 08:03 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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